etherPDXL とは?
etherPDXL は SDXL ベースの高品質な画像生成モデル です。リアル寄りの描写やアニメタッチの画像に強く、LoRA を適用することで特定のキャラクターを忠実に再現できます。 今回は以下の 4種類の LoRA を適用し、実際にキャラクターを生成してみました。
LoRA(Low-Rank Adaptation)とは?
LoRA(Low-Rank Adaptation) とは、Stable Diffusion に 追加学習済みのキャラクターやスタイルを適用する技術 です。 通常の学習済みモデル(Stable Diffusion 1.5 や SDXL)に、特定のキャラクターやアートスタイルを後付けで適用 できるため、好きなアニメキャラやオリジナルスタイルを簡単に再現できるのが特徴です。
LoRA の特徴
- 軽量で高速 → モデル全体を学習するのではなく、特定の特徴のみを追加する ため、ロードが速くメモリ負荷が少ない。
- 既存のモデルに後付け可能 → 好きなアニメキャラやアートスタイル を持つLoRAを適用するだけで、簡単に再現できる。
- LoRA の強度を調整可能 →
0.5
~1.2
の範囲で調整し、適用度を自由に変更できる。
LoRA の適用方法
Stable Diffusion WebUI(AUTOMATIC1111)では、LoRA を以下のように適用できます。
- LoRAファイル(
.safetensors
)を以下のフォルダに配置stable-diffusion-webui/models/Lora/
WebUI を再起動し、「Extra Networks」タブで LoRA を選択
- プロンプトに
<lora:LoRA名:強度>
を追加<lora:zerotwo_offset:0.9>
LoRA 1: Okarun(オカルトくん / Dandadan)
LoRA 名: Okarun Dandadan [IL]
Dandadan の主人公「オカルトくん(オカルン)」を再現する LoRA です。
生成画像

所感
etherPDXL は SDXL ベースのため、LoRA の強度を 1.0 以上にすると適用が安定
- 顔のディテールが若干 SDXL らしくリアル調になりすぎるため、Hires Fix の Denoising Strength を 0.4~0.5 に調整
LoRA 2: Aqua / Megumin(このすば LoRA)
LoRA 名: konosuba_collection_v2
このすば(KonoSuba)キャラを生成できる LoRA。Aqua, Megumin, Darkness など複数キャラ対応。
生成画像


所感
- etherPDXL の SDXL ベースでは SD1.5 の LoRA の適用が弱いため、
0.8
以上が適切 - 目の描写が古いアニメ調になりがちなので、Negative Prompt で
(old anime style:1.3)
を指定 - 最新アニメ風にするため、プロンプトに
(modern anime style:1.3)
を追加するとクオリティが上がる
LoRA 3: ゼロツー(ダーリン・イン・ザ・フランキス)
LoRA 名: zerotwo_offset
ダーリン・イン・ザ・フランキス(Darling in the FranXX)の「ゼロツー」を再現。
生成画像

所感
- etherPDXL では 0.9~1.1 の強度で適用するのが良い
- SDXL なので LoRA の影響が SD1.5 より弱く、Clip Skip を 2 に設定
- ゼロツーの特徴(ピンク髪+赤い軍服)が出やすいが、背景を SF 風にするとさらに映える
LoRA 4: フリーレン(葬送のフリーレン)
LoRA 名: sousou_no_frieren_collection_v1.2
葬送のフリーレン(Frieren: Beyond Journey’s End)の主人公「フリーレン」を生成できる LoRA。
生成画像

所感
- etherPDXL の SDXL ベースで 0.85 くらいが適用にちょうど良い
- 背景を「魔法のエフェクト」付きにするとフリーレンらしさが増す
- 髪色や衣装の精度を高めるため、LoRA の強度を
0.85~1.0
で調整